◯岡田流チームマネジメント(7ページ)
①決断のマネジメント
②手配のマネジメント
③構築のマネジメント
◯岡田という監督は常にリスクマネジメントを考えていて、「理想」を追いながらも「現実」を頭に入れていることだ。そしていざ、このタイミングだと腹をくくったときにはスパっと切り替えてくる。帰るという「決断」を下したなら、まとめて一気に変える。(26ページ)
◯物事を変えようとしているときは、順次に変えてもダメなんです。ここで変えるぞということを、チームにはっきりと理解させないと意味がない。(27ページ)
◯岡田は大きく変える「決断」を一度下すと、後ろを振り返ることをしない。メガトン級の「決断」を下した後に、細かい「決断」を重ねていく手法を特徴とする。(37ページ)
◯岡田の「決断」の特徴としてもう一つ言えるのは、一人で考え、一人で「決断」を下すことである。(41ページ)
◯岡田という指揮官は「決断」するために、あらゆる情報を集めようとする。(48ページ)
◯岡田はそれほど情報にこだわり、意見を聞く耳を持っている。そして、ただ人の意見に左右されるわけではなく、あくまで「決断」するときは一人で決めてしまうところがミソである。(53ページ)
◯「目標といのは、手に届くか届かないか、ギリギリのところに設定しなければならないんだ」(108ページ)
◯「目標には、最終目標と経過目標というのがある。一番上の目標だけを見て、よし、ベスト4になる!と言ってもなれるわけがない。そのために何をやるんだということになる。まず、ワールドカップの出場権を取らなきゃならない、アジアで勝つためにはこういうことをしなくちゃいけない。じゃあ、それをやるために日々何をするんだと。そういった目標はある程度、達成感を味わえるものでなくてはならないんです。」(113〜114ページ)
◯「あれだけ頑張っているのに、ここまで一緒にやってきたのに、という選手への愛情みたいなものがあって、いろいろと決断するのは苦しいこと。選手への愛情と、チームが勝つというところでどうバランスを取るのかが監督の仕事だけど、答えなんかない。人間だからみんなにいい人だって言われたいし、好かれたいけどそれは無理なんですよ。最後にどうするかと言ったら自分に私心なく、無心になって決める。私心なく決断することで、いつかはわかってくれるんじゃないかな、と僕は信じています」(133ページ)
◯「コミュニケーションというのは別にペチャクチャ喋ってくれということではないんです。僕のなかでは一つの目標に向かってお互いの存在を認め合うということ。仲良しじゃなくたっていいし、お互いを認め合っていればそれでいい。」(141ページ)
◯チームコンセプト(概念)とチームフィロソフィー(哲学)(142ページ)
◯岡田のミーティングの特徴としては、大体12分から15分ぐらいで終わる。(164ページ)
◯岡田という指揮官は、ミーティングに人一倍の労力をかけ、時には演出も考える。(166ページ)
◯分析にあたって、岡田さんからは「数字に振り回されてはいけない」と常々言われていました。データというものはうまく使わなければいけないということでした。岡田さんは自分の考えを裏付けるものとして、データ、数字を使っていました。だから選手に対して「こういうデータがあるから、こうしろ」とか言ったことはない。データありきではなく、あくまで判断材料のツールの一つとしてデータを使っていた印象です(171ページ)
ここでも繰り返される、事務能力の高さ、ノウハウの継承。彼らこそが市民運動の形。
2017-01-06 00:49:24