渋沢栄一の生涯を記した小説。
渋沢栄一はよく岩崎与太郎とともに取上げられている事をよく見かける。
たしかドラッカーも何かの本で渋沢栄一と岩崎与太郎を比較しながら取上げていた。
栄一の偉業については少しは聞いた事があったが、その生涯、どこで生まれどのように育ちどの様にして生涯を終えたのかについてはほとんど知らなかったので、この小説を読んでみた。
感想は・・・
意外だった。
幕末から明治にかけて活躍した人には珍しく今の埼玉県で産まれ、近代日本資本主義の父と呼ばれている人が尊皇攘夷に命をかけ、剣道をして体を鍛え、刀を手にして戦い・・・。
でもそこからが面白い。尊皇攘夷から一転、刀を捨て幕府につかえ、維新後には新政府の大蔵省で役人として働く。
強い信念・志を持ち頑固さもあるが、同時に信念がない様に思えるほどの柔軟性も併せ持つ。
なにか、戦後の経済発展の真髄が戦前に亡くなったこの渋沢栄一の生き方にあるように思えた。
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Takashi Yamaguchi