三浦しをんの最新作です。週末読み進み、昨日読了あっという間でした。ライトノベルといえばライトノベルですが、今回は人形浄瑠璃の世界の中の人間模様が物語の骨子になっていてきちっと取材をした(もしくは昔から人形浄瑠璃鑑賞がしゅみだったか)感じが伝わってくる展開です。三浦しをんのうまいところは、物語のかなり早い段階で話の中心になる人物群の関係性をとてもうまく描き伝えるところではないかと思いました。前作「舟を編む」での馬締君とかぐやさん、近作での太夫健太郎と先輩三味線弾き兎一郎さんとのからみなど、脚本のように感じる人物設定の見事さを楽しめます。個人的には前作が好きですが、先輩太夫、三味線弾きたち、それを取り巻く人たちの人間模様が楽しいので、軽い読書をしたいときにお勧めの一冊です。
2011-12-13 10:12:10Wow! ノートはまだありません
Hikaru Sato