伊坂幸太郎の本、薦められて初めて読んでみました。
重力ピエロは映画のあのカバーのイメージが強かったのですが、想像したのと全然違った。
重い話かもしれないけど、軽く読めてしまう。
自分の中にしっかりとこびりつくものがないような本。
まさに重力があたかもないかのように振舞うピエロのような書き方が伊坂流なのかもしれない。
もっと彼の作品を読んでみよう♪
この小説、急ぎミステリーとカテゴライズしましたが。ミステリーでいうどんでん返しは無い。深みもそう無い。元々、賛否両論、評価が分かれる作品。
ただ僕は、猿人・ホモサピエンス、レイプ犯罪、少年犯罪、親殺し・子殺し、芸術、と潜むテーマを、軽快ともすると「爽やか」に仕上げてしまっている点に新しさと巧さを感じる。テーマが重いが、文体が軽い。この小説をうーんと思う方は、このあたりに一種の拒否反応を感じるのではないかな。
いい意味でも悪い意味でも日本の現代小説というのでしょうか、実際「重力ピエロ」は映画になると原作としていい味を出します。映像化をして少し、世界観・空気感を意図的に作ってやんないとバラバラ、無重力になってしまうのかも。それじゃ、小説・物書きとして力量はどうなの、という人もいるかもしれませんが。
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Mari Mizuno