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論理的な思考を身につけようと選んだ導入本。対象が小中学生で文字数も少なく絵も多い中で、問題解決をよりロジカルに行う方法が紹介されている。具体的には「分解の木」や「はい、いいえの木」のような方法で、ある問題を解決する際に主観的な判断を徹底的に排除し、常に客観性を疑うことの重要性を語っている。なぜ自分はそう判断したのか。その判断はもしかしたら仮説にすぎないのではないか。それならばその仮説は本当に正しいのか。そこまで問題を突き詰めることによって初めて合理的な判断がくだせるのである。
作者はアメリカの大学での教育を受け、マッキンゼー&カンパニーでの勤務を経て、デルタスタジオという会社を設立した。
一橋大学の社会学部の准教授である多田治先生の著書。近代の幕開けとともに社会学理論の研究は今日まで続いてきた。偉大な社会学者たちというのは、必ずと言っていいほど、それ以前から存在した理論を踏襲する、もしくは、反抗するという関係性の中から、新たな理論を打ち出している。「彼らの理論から、自分たちの身近で切実なテーマに今後取り組んでいくための、柔軟な発想と有益なヒントを得ることができる」と冒頭部分で著者は強調している。この本では、デュルケーム・ウェーバーの社会学黎明期から、今話題のウルリッヒ・ベックのリスク社会学に至るまで、そこまで内容は濃いものではないが、網羅的に社会学理論の紹介がされている。私自身も、この本をまずはじめに読み、興味を持った学者や理論の古典を読み進めるという使い方をしている。
社会学理論を学ぼうと思うのならば、入門書としてこれ以上のものはないと思われる。
「社会学理論」の中間レポートの文献として読んだ。「ツーリスト」として沖縄をまなざす視点、そして「ウチナーンチュ(沖縄人)」としてのまなざされる視点。この2つの視点は、琉球処分から「ちゅらさん」ブームに至るまでの歴史的系譜の中で、時に「ツーリスト」の外からの視点を「ウチナーンチュ」が自らのアイデンティティを確立する媒体として用いながら、濃密な関係を築き続けてきた。「観光」の沖縄、そして「基地」の沖縄。このパラレルな沖縄の現状も、この「まなざし」の持つ文化的・イメージ的力学が政治的力学を伴うことで、正当化されているところがあるというのが筆者の論。
これから沖縄に旅行に行く、もしくは移住するという方には是非読んでもらいたい本である。
私自身もまだ沖縄には行ったことはないが、もし行くとなるとこの本が必携品となることは間違いないだろう。
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「世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく」と同じ渡辺健介さんの著書。こちらは、先ほどの本に比べるとやや年齢層の高い子ども(中高生、大学生)向けの本といえる。魚の国でのお話を通じて、問題解決の方法から自分を成長させるための姿勢まで目からウロコの内容となっていた。普通の啓発本と違うところは、お堅い話(~は・・・であるみたいな)は全くなくて、温かいストーリーに沿って読者自身の経験であったり、感性に訴えかけてくる辺りであろうか。この本を読むと、人生の中で「あのときああしていれば・・・」と思う場面を何個も思い出すことができた。勉強・部活・普段の生活、なんにでも応用できる考え方を教えてくれたような気がした。
2012-02-08 14:49:38 (302 Page)「社会に出たら、現実は複雑だ。そして、厳しい。圧倒的な想像力、考え抜く力、心の優しさと強さ、たたき込む力、政治力などを身につけて、初めて理想は貫ける。」
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