大河ドラマ平清盛は時代背景に馴染みがないから、その理解に役立つ。
そもそも歴史上は敗者という位置なので、その功績は過小評価または不当評価されるのは当然で、それを掘り起こすような内容なのは興味深い。
本書の前半は平清盛とその父、平忠盛の儲け戦略が中心です。
一言で言えば「将を射んとする者は、馬を射よ」です。
ただ、そこかしこに見える山田氏の教科書批判。
ある意味、痛烈です。
教科書批判、言ってみれば、文部科学省批判。つまりお役所批判。
この時代に一石を投じた問題作と言っていいでしょう。
山田氏は歴史学者になりたかっただけあって中身が濃く、会計士の視点で歴史から何かを学ぼうとする姿勢は共感出来ます。
このパターンで今後も著書が増えていくことでしょう。
いや、それに期待したい。
人は経験から何かを学びます。
だが、歴史の敗者から学ぶべきものも多い。
本当の歴史の教科書はこうであって欲しいものです。
山田氏もきっとそういう思いなのでしょう。
山田氏のお役所批判から想像出来るのは、将来、政治家への転身です。
そんな野望? も見え隠れするのは私だけではないでしょう。
Wow! ノートはまだありません
Kentaro Kano