世の中には、最先端のハイテクノロジーの設備が、極めてローテクノロジーの理由で、壁に突き当たることは、しばしば起こるのです。
2012-02-27 09:59:51 52p昨日発売の新著を一気に読了。田坂先生自身は、棺桶まで持っていくつもりだったとの事だが、日本を覆う「根拠のない楽観的空気」に警鐘を鳴らす為、上梓されたとの事。
博士号まで取得された工学的観点から問題点を明確にし、社会学まで踏み込んだ形での問題点の整理と、対応策の方向性について提言されている。そして、問題の本質は「劇場型政治と観客型民主主義」に安住しようとする国民そのものへの提言にまで踏み込んでいる。
『真の原因は、「リーダーの不在」ではなく、我々の中に掬っている「自分以外の誰かが、この国を変えてくれる」という「依存の病」であり、この病こそ克服しなければならない』
との指摘は、まったくその通りであると感じざるを得ない。
3.11に端を発する原発事故の真実は、「我々は運が良かっただけ(We are just lucky!!)」に収斂される。しかし、「パンドラの箱」はまだ開いたばかりであり、これから数十年を超える本当の終息に向けた闘いは、これからが本番である事に、襟を正す必要がある。
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Masahiro Koizumi