ローマ皇帝にしてストア哲学者であった、マルクス・アウレリウス・アントニウスによる書。古代ギリシア哲学に関する前知識がなくても、注釈を頼りにすれば読める内容であると思う。訳者解説によって、彼の人となりを理解してから読むと、まさに「自省録」という名前がぴったりという風に思える。もともと公開を目的としていないので、同じような事が書かれている部分が幾度も出てくるが、これによって逆にストア哲学に対する理解が深まるように思える。
宇宙や自然に対する観念には共感をおぼえ、わずらわしい人に対する考え方では、新しい視点を得られた。いわく、悪徳をなす人がいない世界などありえない、ならばありえないものを望むのは愚かである。他人の悪は避けられないならば、せめて自分自身の悪は避けるようにした方がいいだろう。
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P・F. ドラッカー(著)
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ダイヤモンド社
Tomohisa Yoshikawa