and more.
森見登美彦が京都大学大学院在学中に執筆し、ファンタジーノベル大賞も受賞した記念すべき作品。この後の多くの作品の舞台にもなっている京都で物語が展開されている。有意義なことをしないと誓ったかのような男たちが、世の中の恋愛至上主義ととでもいえそうな世の中の風潮に真っ向からぶつかり、クリスマスの夜に騒動を起こしてしまうようなたわいのないお話でもある。たわいないのだが登場人物のキャラクターがものすごくユニークであり、イメージがきっちりできる設定で、すでに森見登美彦ワールドが出来上がっているのが凄い。森見登美彦を読んでない人の入門編としては最適かもしれないな。ちょっとした時間つぶしがしたいときにどうぞ。
2012-02-26 13:16:30「もし精神が位置エネルギーを持つとしたら、落下するときにはエネルギーを放出するはずだ。それを利用できればなあ。」
「僕はまずそのエネルギーをつかって、鴨川に座ってる男女を焼き払います。」
☆才能の無駄遣い的なところが好き。ラストはちょっと切なくなりました。
屈折した青春を送った同士と勝手に共感し、涙なしには読めない。女心なんてわかる必要もなし、女性の共感なんて必要ない、でもモテたい。男ってこんなもんです、でもそれがすべてなんです。てなヤケクソ具合が最高です。
本屋で何気なくとった一冊。こんな出会いがあるから本屋はやめられない。
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Hikaru Sato