悪人

善悪は欲動と環境により選択されるもの。従来の自分の考えとマッチするような感想を勝手に感じた。

”日常”、”生活”、”孤独”という化け物に対する人間の本質や醜い行動をリアルに書きつつ、絶対悪とは言わせないように書いている感じがした。確か映画の宣伝文句で使われていたような気がするが「誰が本当の悪人なのか？」という問いかけがずばり的を得ている。

テーマは善悪の彼岸というところか。全体的に孤独感、人間悪のようなダークな雰囲気が漂っていた。

　妻夫木聡が演じて話題にもなった本だけはあり、一度読み始めたら止まらず4時間ぶっ通しで読んでいた。ビジネス本ではなく、歴史小説でもない、いわゆるサスペンスや文学というジャンルの本は数年ぶりくらいに読んだ気がする。

Readerに初めからついているサンプル「悪人」を勉強の合間に軽く読んでみたら思わず没頭。すぐに自宅に帰り、製品版「悪人」を購入するというド直球の広告戦略に乗っかってしまった。