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これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

マイケル・サンデル(著)
Michael J. Sandel(原著)
鬼澤 忍(翻訳)

早川書房

発売日: 2010-05-22

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自宅でセミが羽化!だけど飛べないセミだった。我が家で飼育すべきか、外に放つべきか悩んだ末に出した結論は・・・
何が正義で何が正解か、それは主義や考え方によりさまざま。そんな事例です。


「あっ、セミの抜け殻の足が動いた!」
暑い夏、道すがらセミを見つけるたびに「セミだ!」と叫ぶ小学1年生の娘が言った。
「セミの抜け殻が動くわけがないでしょー」
と私は応じたが、なおも、「ホントだよ。ホラホラ!」と言う。よく見てみると、確かにひっくり返った抜け殻になる前の幼虫がいた。起こしてやろうとしたが、すぐまたひっくり返ってしまう。
娘が家で飼いたいと言う。羽化の観察もそうそうできるものではない。良い機会である。家に持って帰ることにした。

使っていない45cmくらの水槽があったので、それに土を敷いた。
大抵、セミの抜け殻は葉っぱの裏側にくっついていることを思い出し、羽化するための場所として葉っぱ付きの桜の木の枝を入れた。
そうして時折様子を見ていると、モゾモゾと不器用に動き、少しでも高いところへと向かっているようであった。暗い方が羽化する気になるだろうと、部屋を暗くしておいた。
それから1時間くらい経ったであろうか、私たちは晩御飯を食べ終わり、懐中電灯を手に別の部屋に置いてあるセミを見に行った。
すると、羽化したセミがいるではないか!
青白い胴体と羽。対象的に黒々とした大きな目。まるで妖精のようだ。
羽はまだ小さく、しっとりとしている感じで、先端が洗い立てのTシャツのようにしわくちゃになっている。
そのうち、立派な茶色いセミになるんだろう、独り立ちできるようになったら外に放してやろう、と家族全員が神秘的な様子に見入っていた。
そのうち子どもたちは眠る時間になり、羽化が完全に終わるところまで見届けることができなくなった。私も仕事があったので、いつまでも見てはいられなかった。
明日の朝にはできあがっているだろう、セミの大きな鳴き声に起こされることになるかもしれない、などと言い、そっとしておくことにした。


翌朝、セミを見てみると、立派に茶色になっていた。
しかし羽は羽化したての時のままの大きさと形で、飛べないことは誰の目にも明らかだった。足もよく見ると不自由そうである。右の前足が曲がったまま、左の後ろ足が伸びたままであった。鳴かな

いところをみるとメスであろうか。
羽化したときと同じ場所でじっとしていた。

さて、このセミはどうするべきであろうか。
成虫になったら外に放すつもりであったが、こんな事態は想定していなかった。まさか飛べないセミになろうとは。
セミの命を守るために我が家で面倒をみるべきか、危険を承知で外に放つべきか、家族で喧々諤々話し合いになった。
我が家で飼えば鳥に食べられることはない・・・。
セミといえどもしばらく面倒をみてその死を看取るのは辛い・・・。
外に放してしまえばそのあとどうなろうが目にすることはない・・・。
どんな状況であれ自然に戻すほうがよい・・・。
せっかくだから飼ってみたい・・・。

そもそもセミとしてこのまま我が家に留めるべきであろうか。
今や余命はあと数日くらいであろう。ならば、最後の使命を全うすべきではないだろうか。
最後の使命、それは良きパートナーを見つけてDNAを未来につなげることである。
(いかなる生物も種の保存は使命、そう思う。)

勝手な推測だが、彼女は恐らく生まれながら不自由な体であったのだろう。地中で7年間くらい生き、地上にでてきた。だが、足が悪く木を登るにも登れず、地面でひっくりかえっていた。
この持って生まれた体はその先祖から引き継いだものであり、先祖にもやはり同じような不自由さを持ったセミがいたであろう。
自然界では弱者は生き残ることが困難であるはずだがそれでも命をつないできた。ということは、体は不自由だがDNAは弱者ではないのである。
飛べなくても足が不自由でも使命を全うした先祖がいたからこそ、そのDNAを持っているのである。
(そんなことはないのかもしれないが、そう思う。)

そう考えれば、パートナーと巡り合える可能性は絶たれるべきではない。
その可能性はもしかしたら限りなくゼロに近いかもしれない。それでもただただ命を長らえるのではなく、使命の達成に危険を承知で挑んでこそ、セミの生涯であろう。
(そうは言うが、擬人化して考えるのは人のエゴかもしれない。)


結局、私たちは飛べないセミを我が家のそばの桜の木の、なるべく鳥に見つからないような場所にそっと放した。

これが最善であったかどうかはわからない。どんなに話し合っても正解は導かれなかったであろう。
なぜなら、私たちはセミについて科学的な根拠といえるものは何1つ持ち合わせていなかったからである。
もしかしたら間違っているかもしれない情報と、生命や自然界といったことに対するそれぞれの道徳的な考えと、個人の希望をベースに考えたのである。

7年後、その桜の木のそばで彼女の子どもを目にすることがあるだろうか。

2012-08-16 16:08:09

2011.05.20

2012-07-06 12:37:03

今話題のマイケル・サンデルさんの本なので、一生懸命に読んではみたものの・・・?
確かに世の中には色々な局面、色々な物の考え方、色々な事情があり、一つの側面だけでは物事を語ることができない。だから正義は一つだけではないということを言いたかったのだろうけど・・・日本人だからなのだろう、読んでいてピンとこない自分がいた。
日本人って、もともと島国で「和をもって貴しとなす」という助け合いの精神で生きていた人種だと思う。特に戦国時代以来400年以上、国内には侵略の歴史がない希有な国“日本”。こういった本を読んでいると、日本人である自分の感覚が海外のものとはずれていることに気づかされる。
多分こういううことにもっと敏感にならないと、日本の権益は守れないような気がするが、まだまだそんな感覚、考え方にはには馴染まない自分がいる。

2011-09-19 07:42:10

2011,2,18読み終わり。哲学を身近に感じることができました。全ての人間は世界や各国という自分の生きてきた環境によって外部への影響の及ぼし方が変わるけれど、本来の人間のあるべき生き方。といったことを考えていきたいと思っていた自分の心が刺激されました。

2011-09-10 11:48:53

すごい本、なんだとは思う。考えるきっかけを与えてくれて、考え方を深めさせてはくれる。いろいろわかったような気にはさせてくれるが、読解力が乏しいせいか、経験が乏しいせいか、読み終わった後は正直よくわかっていない。
そんな自分はこの本を、「"正義"の創り方」だと受け取った。

2011-06-13 14:55:02

読むのが難しい本だったけど。面白い例がたくさんある。
1人を犠牲にして5人を生存させることは正しいのか?功利主義としてはこれは正しいのだそうで、なかなか納得できないところもある。

2011-05-31 15:23:45

今のアメリカ社会の事象と、現代哲学(古代もか)とを
有機的につないだ、読み応えのある本なのですが、
最初、読み方わからなくてすっごく苦労した。。

2011-03-21 02:53:05

「あなたは電車の運転手!」「車掌じゃなくて?」「それが問題かい?」「いや忘れてください」「そしてレールが二つに分かれている!両方に人が立っている。片方は5人もう片方は一人」「劇団ひとり?」「(無視して)ハンドルを切れば」「レバーじゃね?」「それが問題かね?」面倒くせーなこの親父

2011-02-25 18:30:20

NHKのテレビで、教授と学生達との白熱した議論が繰り広げられていた。
物事には、あらゆる視点があり、視点が多ければ多い程、思考に柔軟性があるということ。
この本は読み込む必要あり。

2011-01-02 12:53:20

道徳に関与する政治は、回避する政治よりも希望に満ちた理想であるだけでない。公正な社会の実現をより確実にする基盤でもあるのだ。

2010-12-10 10:23:36 345p

偽りの敬意は、現実には道徳的不一致の回避ではなく抑制を意味することが少なくない。そこから反発と反感が生じかねないし、公共の言説の貧困化を招くおそれもある。

2010-12-10 10:22:08 344p

公正な社会は、ただ効用を最大化したり、選択の自由を保障するだけでは、達成できない。公正な社会を達成するためには、善良な生活の意味をわれわれがともに考え、避けられない不一致を受け入れられる公共の文化をつくりださなくてはいけない。

2010-12-10 10:19:20 335p

道徳的責任の三つのカテゴリー
1 自然的義務:普遍的。合意を必要としない。
2 自発的責務:個別的。合意を必要とする。
3 連帯の責務:個別的。合意を必要としない。

2010-12-10 10:15:11 291p

つまり、どんな美徳が栄誉や報奨に値するか、よい社会ではどんな生き方が奨励されるべきかにかかわる信念を。経済的繁栄と自由を愛しながらも、われわれは正義の独善的要素をすっかり振り払ってしまうことはできない。正義には選択の自由はもちろん美徳も含まれるという信念は根深いものだ。

2010-12-10 10:11:53 17p

ベンサムはメリット総計とデメリット総計を計算し、メリット総計が上回れば、その選択は善であるとした。功利主義が悪であるともいえない。しかし、問題はある。
・そもそもすべてを計算することが可能なのか
・計算できない道徳的なものは存在しないのか

2010-12-08 00:49:53 1p

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