知の編集工学 (朝日文庫)

情報とは「エントロピーの逆数」（情報科学での定義）。
エントロピーとは「でたらめさ加減」、「無秩序の度合」という尺度で、エントロピーが高いほど無秩序さが激しいということ。
エントロピーが高いところに句読点を打つことが編集で、編集は情報をつくることになる。

フランスの遊学者 ロジェ・カイヨワによる遊び(編集)の種類。「アゴーン」競争、「アレア」見えない運とたわむれること、「ミミクリー」真似、「イリンクス」めまい、けいれん、トランス状態。

言葉を考える。
ひとつの言葉には周辺領域が広がっていて、似て非なるイメージがぶらさがっている。
ひとつの言葉は常に別の何かの言葉とつながろうとしている。
我々のコミュニケーションはもともと連想的なつながりを媒介にしているのではないだろうか。

梅棹忠夫は工業の時代における技術陣に対応するものとして、広義の編集者群が展開しつつあるとし、「編集は情報産業における技師である」といっている。

平尾誠二の「ラグビーは編集だ」とは「常に変化し続けるラグビー」や「関係を発見し続けるラグビー」なのである。
パスする相手の表情によって作戦を決めているという。