Naoya Shii's Bookshelf Naoya Shiiさんの本棚

脳内物質とか語られても。。

最初はひどく退屈だったけど、途中から面白く(笑えるという意味で)。と思いきや、しばらく読み進めると、真面目に書いているのか本気で笑わせようとしているのか分からなくなった...。
何でもかんでもモデル化してインセンティブで説明するというのはちょっとむずがゆい。
物理学者と化学者と経済学者が無人島に遭難した有名な笑い話を思い出してしまう。

伝えたいことが1ページに要約されていて、そのページを読みさえすればいいんだろうけど、ケーススタディが多くて他も読みたくなる。
題材はMAだけども、アウトソーシングビジネスにそのまま適用できる概念ばかりで共感できる。
財務的な技法は一切含まれないのでリアルなイメージはあまり持てないけど気楽な読み物感覚で。

研究分野としては面白いのだろうけど、色々と事後的に分かることをベースにして物事を決めることを促してるように受け取ってしまうところも。
競争市場の大量生産を前提にした財と寡占下の一発モノの財では全く違うアプローチになる気がするのだけど、あまり明確な区分けもないのでどうなんだろう。
まあ論文集なので章ごとに気軽に読めるかも?

この手の読み物としてはとても読みやすいし、ためになると思う。ただ、競争戦略論としては少し内容が浅いかな。。豊富にちりばめられたケースの紹介に特化してくれた方が面白かったかも?