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渋沢栄一の生涯を記した小説。
渋沢栄一はよく岩崎与太郎とともに取上げられている事をよく見かける。
たしかドラッカーも何かの本で渋沢栄一と岩崎与太郎を比較しながら取上げていた。
栄一の偉業については少しは聞いた事があったが、その生涯、どこで生まれどのように育ちどの様にして生涯を終えたのかについてはほとんど知らなかったので、この小説を読んでみた。
感想は・・・
意外だった。
幕末から明治にかけて活躍した人には珍しく今の埼玉県で産まれ、近代日本資本主義の父と呼ばれている人が尊皇攘夷に命をかけ、剣道をして体を鍛え、刀を手にして戦い・・・。
でもそこからが面白い。尊皇攘夷から一転、刀を捨て幕府につかえ、維新後には新政府の大蔵省で役人として働く。
強い信念・志を持ち頑固さもあるが、同時に信念がない様に思えるほどの柔軟性も併せ持つ。
なにか、戦後の経済発展の真髄が戦前に亡くなったこの渋沢栄一の生き方にあるように思えた。
読書をする意味、方法論等について述べられている。さらっと読める。
いくつか印象に残った中の一つが
「日本にはTHE BOOKがないからBOOKSが必要だった」
というとこ。
どういう意味かというと、日本の倫理教育には聖書の様な絶対的な本がないから、数多くの本を読む必要があったということ。
以前、旅行先で知合ったイギリス人に「日本には聖書のような明文律がないのにどの様に道徳教育をするの?」って聞かれて答えに困った事を思い出した。
モラルを理屈で説明するのは難しい。
僕がその質問を受けた100年以上前に、同じ質問を新渡戸稲造が受けてその答えとして書いた本が「武士道」。
そして齋藤 孝氏のこの本で出した答えは「BOOKS」
斉藤氏は「最近のさまざまな少年犯罪等の社会問題の原因の一つに読書離れがある」と言っていたが、確かにそれも一つの原因だろうなって思った。
最近の小学校で「どうして人をたたいたらダメなの?」っていう質問をする子供がいて先生が答えに困るという話を聞きびっくりしたが、キリスト教信者であれば「聖書がダメっていってるから」っていう簡単な答えで終わるんだろう。
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糸井新聞でお勧めされていた本。
2012-01-01 10:46:04なにやら難しい哲学書の様な名前だがそんな深い内容ではない。
「死を知り、生を考えよう!」って本。
内容は前半が日本と大きく異なる死体との接し方、取扱方法をしている文化(主にインド)を著者自身が経験した実例を基に紹介しており、へ~っ思いながらとすっと入れる。
後半は「自殺」「108という数字」に関しての検証。最後にダライラマと著者との対談という流れ。
そうだよな~と思った項目をひとつ。
自殺率と気候とは密接な因果関係があるというデータを基にした検証。
陰気な気候では陰気な人が多く自殺率も高く、陽気な気候では陽気な人が多く自殺率も低い(ゼロに近い)という。
で、自殺を避けるひとつの方法としては陽気なラテン系の人々のそばで暮らすことらしい。