この本には明治29年、昭和8年、チリ地震津波の3つの津波のことが書いてあります。明治29年は人々は津波の事がよく分からず、また、宴会中の家も多かったということで、被害は拡大。昭和8年は明治時代の教訓が活かされてちょっと被害は縮小。チリはまさか、地震がないのに津波が来るとは、という事で予兆に半信半疑だったものの、避難する方法、防潮堤の設置などで被害は次第に縮小している。
この本の最後のページに載せてある早野氏(S8、S35のチリ地震、S43の津波を体験)の言葉がとても印象深い。
「津波は、時世が変わってもなくならない、必ず今後も襲ってくる。しかし、今の人たちは色々な方法で十分警戒しているから、死ぬ人はめったにないと思う」
ちなみに明治29年の死者数は26360人。
昭和8年の死者数は2995人。
昭和35年のチリ地震は死者数105人。
月並みな言葉になるが、風化させない、という事が被害の拡大を抑える一助となるのであろう。これは津波だけではなく他の事でもいえること。
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