白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由 (講談社プラスアルファ新書)

一定の資源量の中で人間の取り分を確保するために鯨を間引く、という発想はこれまでなかった。鯨が食べすぎて絶滅してしまうおそれのある種が出てしまうのを防ぐために間引くのだと思っていた。やはり、実際に科学的に検証している人のデータに裏付けられた理論は説得力がある。

「イルカはかわいくて賢いから大事にしようというのだとしたら、おろかなものはいいのかということになる」という三原太地町議会議長のことばは全くその通りだと思う。突き詰めればナチスのユダヤ人抹殺に行き着くという考え方(愚かなユダヤ人は殺してしまえ)への懸念も、全く同感だ。

デンマークフェロー諸島も日本もシーシェパードに嫌がらせをされているが、対応は対照的。日本はＳＳの裏切りに失望し沈黙へ。フェロー諸島は、徹底抗戦＆積極的に情報開示。捕鯨をすれば鯨肉を利用でき、かつ鯨が食べていた分の魚（人間が食べているのと同量！）を人間が利用することができる。