道尾秀介のデビュー作下巻。
背中にあらわれる謎の眼、それにまつわる自殺と子供の行方不明事件。やがて物語は急展開を見せる。果たして行方不明事件の真実とは?
心霊現象の真実がどうだったのか、主人公の耳に聞こえた謎の声や背中にあらわれる眼がなんだったのか、現実的な解釈はなく、本当の心霊現象だったという結論に至ったのがなんとも物語だなあという感じ。これが偶然にせよエセ心霊現象で、あたかも関連があるかのように見えていたという方向で結論づけられたら、この物語ももう一皮むけたような気がする。
それはさておいても、上巻に引き続き先が気になる展開はデビュー作とは思えないレベルの高さを誇っていると言っても過言ではない。気がつくと読み終わっている、というくらい夢中になって読んでしまった。真犯人を見つけ出すための伏線もいろいろと張られており、後になってなるほど、とうならせられる場面もあった。
シリーズ化されているとのことなので、続編も読んでみたくなった。
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Atsushi Egi