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なんて完美な短編なのでしょう。
美しいというのはその情景のことではありません。
構成が素晴らしく、仕掛けの結末にうなるほど、美!
一人の男性が死体で発見される。
関係者のモノローグが始まり、事件の全容が見えかけた時、
主要の3人の証言が食い違います。
3人が3人とも、「自分が」その男性を殺したというのです。
その告白者の一人がその男性自身というのもオツ。
文章の編み方がパーフェクト過ぎて、萌えます。
三島由紀夫氏の美とはまた違う、その端的なショートストーリー。
三島由紀夫氏の文章が、色っぽい鮮やかなフルーツケーキだとしたら、
芥川龍之介氏の本作は、隙のないほどシンプルな絶品ショートケーキ。
日本人で良かった。
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玉ねぎについて語ろう。考察しよう。
2011-09-28 13:31:15いや、感じよう。
愛する人を亡くしたから、輪廻転生を信じるしかない。
すがるような、祈るような、そういう思いが迸る小説。
読む年齢によって、味わいが違う、深い・深い作品だと思う。
10代に出会った時とは、20代で再読した時とは、
まったく違う観点で再々読。
この本の影響で、インドは自分にとって特別神秘の国になりにけり。