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本にまつわる謎を解く安楽椅子探偵もの第2弾。
一時はビブリア古書堂をやめることにした大輔だが、店主・栞子から仲直りを提案され、受けていた就職試験もダメになったことから再度はたらくことになる。少しずつお互いの距離感が縮まる中、栞子の過去と母親の秘密が徐々に明らかになる。
前作が2011年度の文庫ベストテンで1位をとるなど、話題を振りまいているシリーズだが、特に古書に関する蘊蓄がちりばめられていることもあり、本好きというよりは古書好きあるいは蒐集家にとってはいろいろとくすぐられるネタがちりばめられているのではないだろうか。本作では藤子不二雄が足塚不二雄時代に発表した「UTOPIA」がストーリーに絡んできたりして、文芸作品だけでなく、レアなマンガも古書市場ではものすごい価値があることを再認識させられる。
前作はそれだけで完結と言われれば納得できるような仕上がりであったが、本作は明らかに次巻を発表することをベースに作られており、その意味ではバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズの2作目のような印象を与える。よく言えば先の気になる展開、悪く言えば中途半端なまとまり方という感じ。微妙に肩すかしを食らって手持ちぶさたになっている感を醸し出しているように感じてしまった。

2012-02-25 14:14:16

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