死、貧困などタブー視されがちなテーマを正面から書く石井光太の最新作。新潮45に発表した記事に、書き下ろしを大幅追加したもの。震災後間もなく、メディアは一斉に復興の狼煙を上げ始めたが、被災地にいる人々が数えきれないほどの死を認め、血肉化する覚悟を決めない限り復興はありえない。復興とは家屋や道路や防波堤を修復して済む話ではなく、人間がそこで起きた悲劇を受け入れ、一生涯十字架のように背負って生きていく決意を固めてはじめて進むもの。 釜石市を舞台に、報道されない現地の被害状況、遺体捜索にあたる陸上・海上自衛隊員、遺体安置所を運営する人達、消防団員、遺体を検分する医師・歯科医師、安置所で読経する僧侶、土葬を回避し火葬のために奔走した市職員、葬祭業者、青森まで棺を運んだ消防団員、の活動を取材。小さい市故に、知り合いの遺体に遭遇する機会もあり、涙を流しながらの活動。読み終えた直後は、怖くて独りになれなかった。読者レビューを読み、同じ衝撃を受けた人達のコメントに共感し、自分を取り戻せた。マスコミ報道だけでは、分からない真実がここにある。この本を読んだ前と後では、世界が違って見える。
2011-12-02 05:59:40死、貧困などタブー視されがちなテーマを正面から書く石井光太の最新作。新潮45に発表した記事に、書き下ろしを大幅追加したもの。震災後間もなく、メディアは一斉に復興の狼煙を上げ始めたが、被災地にいる人々が数えきれないほどの死を認め、血肉化する覚悟を決めない限り復興はありえない。復興とは家屋や道路や防波堤を修復して済む話ではなく、人間がそこで起きた悲劇を受け入れ、一生涯十字架のように背負って生きていく決意を固めてはじめて進むもの。
釜石市を舞台に、報道されない現地の被害状況、遺体捜索にあたる陸上・海上自衛隊員、遺体安置所を運営する人達、消防団員、遺体を検分する医師・歯科医師、安置所で読経する僧侶、土葬を回避し火葬のために奔走した市職員、葬祭業者、青森まで棺を運んだ消防団員、の活動を取材。小さい市故に、知り合いの遺体に遭遇する機会もあり、涙を流しながらの活動。読み終えた直後は、怖くて独りになれなかった。読者レビューを読み、同じ衝撃を受けた人達のコメントに共感し、自分を取り戻せた。マスコミ報道だけでは、分からない真実がここにある。この本を読んだ前と後では、世界が違って見える。
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Michiyo Iino