北海道に戦後に生まれた姉妹およびその娘たちが遭遇する過酷な運命とそれを乗り越えていくたくましさが描かれている物語。北海道東部開拓時の生活の壮絶さなど今では想像もつかないし、昭和30年代から40年代にかけて育った僕も全く見聞きしてこなかったすさまじい暮らしが背景になってるので北海道の成り立ちが少し勉強できる本でもある。北の大地に根ざして生きている強い女性たちに感服。どれにしてもタイトルのlovelessがどうも最後までピンとこない。確かに男には恵まれない人生だが、姉妹や親子間の微妙な愛も描かれてもいるのでLOVELESSというタイトルに納得した編集者の意見を聞いてみたい気がする。よく書かれた芯がしっかりした小説です。
2011-12-22 09:04:50Wow! ノートはまだありません
Hikaru Sato