久しぶりに田口ランディを読んだ。それぞれ少年期ならでは悩みを抱える少年たちが樹海に冒険に行き、その夜いままで人に話さなかった自分の話を語り合ううちにひょんなことから、自殺をはかったが死に切れていない男を見つけトラブルに巻き込まれる。命からがら樹海を抜けたとき富士山から一筋に光が降りてくる。その朝日に少年たち感じる希望。またオウムと思われる宗教団体から逃れた青年が富士山が見える地域のコンビニに勤めている。人とのコミュニケーションに意味をいまだ見出せない彼に好意を寄せる一人の女性。彼女との勤務のときに巻き込まれる強盗事件。そんななかから助け出された彼がみた富士山に、人との関係性にあたたかな意味がありそうに感じはじめている自分に気づかされるなどなど数々の富士山がらみの物語が集められた短編集。希望を感じられるおちのお話なので安心して読めるのでは。
2012-01-29 14:53:31Wow! ノートはまだありません
Hikaru Sato