今日からお休み。この本は昨日新幹線のなかで読み終わった。スパイ小説だけどちょっと異色な作品だった。なんと主人公のがもとスパイで60歳を過ぎてアルツハイマー病を発症して街で保護されるところから話が始まる。そこから完全に自分を見失ってしまっている時間帯と、危機に瀕したときに自分を取り戻し昔凄腕スパイとしてならしていたと時の技を駆使する瞬間が交互にやってくる。そこに競馬狂で人生を踏み外している息子がからむのだから、そのドタバタ具合がかなり面白い。彼をアルツハイマーであるが故情報漏洩の危険ありとして消そうとする元の部下とその手下、息子が追われている借金取りとギャングたち、情報を含め主人公を保護しようとするMI6の敏腕女性スパイ
という多彩な顔ぶれが入り乱れ物語が進んでいく。作者の処女作とのことだが、翻訳もまあまあで結構楽しめた。南の島へのバカンスのときのお供にいいかも。
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Hikaru Sato