女子高生でファミレスバイトの里帆、アラサー女子で小額からの同級生コンビ椿と知佳子の3名が市中にある勉強に集中するための「自習室」と呼ばれる会員制の学習スペースで出会うことから不思議な話が始まる。里帆と知佳子は、世の中で普通とされる(なにが普通か最近特にわからないが)男女の関係にはなじめなくそれぞれの悩み方で日々をさまよっている。椿は里帆の悩みをただ自分を若手以内だけの幼さゆえの名悩みと切り捨てたりするが、一緒に公園で酒盛りに付き合ってガス抜きを手伝ったりもする。知佳子は自分は物質であるとおもっていて太陽や地球とは同期できても人間とは感じあえない。そんな彼女は里帆に同情したり、「自習室」であった男性と故意に落ちたりもするがやはり人間として感じあえない。人同士が感じあえない悲しいいまの日本の日常がこんな3人を通じて描かれているような気がする。注目したい作家がまた一人。
2012-02-19 13:33:23Wow! ノートはまだありません
Hikaru Sato