20.朝顔:玄い冬には思い出さえも消えてゆく
紫上は源氏と朝顔の君との噂を聞いて煩悶した。ある冬の夜、源氏は藤壺宮とのことを紫上に打ち明けた。
21.乙女:幼い恋にうろたえ騒ぐ時の寸劇
年が明けて、源氏は太政大臣となり、六条御息所の旧邸を修理して、六条院を造営する。六条院には四つの町があり、源氏と紫上は春、花散里は夏、秋好中宮は秋の景色を配した御殿に住み、少し後に、明石上が冬の景色の御殿に移り住んだ。
22.玉鬘:流れ寄る花の縁は美貌の山吹
筑紫へ下った夕顔の遺児玉鬘は、大夫監の強引な求婚を避け上京した。初瀬詣での途中、椿市で夕顔の侍女右近に会い、やがて源氏に引き取られる。
23.初音:歌声満ちる豊穣の時
源氏は六条院で紫上と新春を祝う。玉鬘の上京も重なり、六条院は華やかになる。
「源氏物語の心理描写は全部和歌にあり、それを外すと何もわからなくなる。だから和歌もきちんと訳したし、催馬楽や当時の歌謡の様なものも別な形で訳している」(橋本治)
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Hiroki Hayashi