禅問答入門 (角川選書)

釈尊が成道したのが、旧暦12月8日とされています。臘ハ摂心。12月1日から8日まで坐りどおしの修行を行います。

1.経典や文字は直接真理を伝えていないので、それに依拠しないー不立文字、教外別伝
2.自分の本性(本質)は、本来的に清らかなものであるー自性清浄
3.悟りとはその清らかな本性を認識し自覚することにあるー見性成仏
4.正しい教えは釈尊以来、師と弟子の心から心へ伝授されるー以心伝心

如何なるかな是れ仏
麻三斤
南に竹あり、北に木あり

そして、その様な教えは、言語を超えて、「心から心へ」と伝授されるものであるとされるのです。この「心から心への伝授」が「以心伝心」です。

禅は、「仏法(真理)は、言葉や文字で表現し尽くすことはできない」という考え方をきほんにしています。それゆえ、文字による表現を嫌います。これを不立文字といい、そこから、坐禅という実践によって自ら悟ることの重視が導かれます。