著者は、数々の作品を世に送り出し、洛陽の紙価を高めた人物。作家を志す人の胸の内から、長年作家をやっているからこそ分かることまで、様々な現状が書かれているが、作家のおかれる環境が興味深かった。作家や出版社、編集者、はては読者のタイプについて解説しているが、読者のタイプは物書きだけに言えるものではなく、アーティストについても同様だろう。作家に必要なのは、なによりも「文学中毒に負けない」心だが、これに負けると死が待っているのかもしれない。しかし、様々なものに打ち勝った先に、作者の望みである『世の中への貢献』が待っていることだろう。
2012-05-22 12:18:59Wow! ノートはまだありません
Hiroko Kashimoto