脳と神経を研究する神経解剖学者が、脳卒中に襲われた自らの体験を基に書いた本。大病を患いながらも、右脳の世界を体験することになる。科学者らしく、科学的根拠に満ち溢れた話も随所に出てくるが、特筆すべきは右脳が見せてくれる素晴らしい世界だ。脳卒中以前の「自分と自分以外を区別する視覚や触覚」が鳴りを潜め、自分と自分以外のモノとの境目がなくなり、宇宙のエネルギーとの一体感を体験する。これは『涅槃』の境地と同じで、脳がある人なら誰でも体験可能と力説する。これを引き起こす回路に自由に接続できるなら、世界は平和になる。
2012-10-04 05:36:05Wow! ノートはまだありません
Hiroko Kashimoto