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ビジネスブックバンク vol.206 2012.12.02 SUN

■■■今週の書籍紹介

・「考える力」を身につける本
・出口 汪 (著)

■■■ 本書の目次  

はじめに
第1章「本物の勉強」は楽しい
第2章「論理力」を身につける
第3章 一生忘れない「記憶術」
第4章「読解力」を深める
第5章「想像力」と「創造力」で賢い頭をつくる
第6章 実践で「考える力」を身につける
第7章 実況中継「出口の現代文講義」
第8章 考える力が100%身につく「ノート術」
おわりに

さて、本日ご紹介する一冊は、カリスマ講師としても有名な、東進衛星予備校講師、デジタルスクールS.P.S.主宰
株式会社水王舎 代表取締役、出口 汪さんの、『考える力」を身につける本』です。
執筆した受験参考書は、累計部数600万部超となっており、僕も、何冊も出口先生の本を持っています。
特に、『現代文講義の実況中継』シリーズは、受験生でなくとも、何度も読み返したいすばらしい一冊です。
本を読む前に、本の読み方を学べる最高の一冊でしょう。
話をもどし、何かと難しいと思われがちな論理(ロジック)ですが、それが理解・体得できることであり、努力次第で
身につけられるものだということがわかると思います。
なぜ、そう思えるかというと、本書はノウハウやフレームワークを提唱するものではなく、その根底に横たわっている「考え方」を学べるからです。
僕は、社会が成熟化かつ高スピードで変容している日本では、これまでの歴史に学びながら、今の時代にフィットした思考をすること、自らも変容していくことが、今求められていると思います。
なぜなら、変化に対しついていけなければ、衰退が待っているからです。
たとえば、戦後は欧米の知見を翻訳し伝えることが重要でした。
これからは、高齢化社会に世界最初に突入するように、日本が先導するイノベーションや、文化創造、または、異質なもののすり合わせによる価値創造が求められるでしょう。
そんな外部環境の変化に対し、今自分はどう変容し、時代が求めるものとの重なり合う部分を増やしていくか、これが、ビジネスパーソンとして生きていくためにより重要になっています。
そのためには、細かいノウハウなどのアプリケーションソフトなどの前に、まずはOSとして「考え方」を身に着けるのが定石です。
土台なき上に、家は建ちません(建っても崩れます)。
そして、その土台だけは、不易流行の不易の部分、つまり永遠に変わらないものです。
本書はそれを学ぶのに最適な一冊だと思います。

■■■チェックポイント B B B C H E C K P O I N T

■論理力や感性は「後天的に身につけられる」

あの人は頭がいい。
私は頭が悪いから、ダメだ。
あの人は鋭い感覚の持ち主だ。
私はそんな才能はない。
このように、頭の善し悪し、感覚は、先天的なものであり、努力だけではどうにもならないものと思われがちである。
実は、これも大きな誤解なのである。
たとえ頭の善し悪しは先天的であっても、論理力は後天的に学習・訓練によって習得すべきものなのだ。
そして、頭の善し悪しなど実生活では何の役にも立たない。
人生の鍵となるのは、論理力の有無なのである。
感覚も同様で、何でも「明るい」「暗い」といった粗雑な言葉で満足している人をとても鋭い感覚の持ち主とは思えないが、とにかく感覚は生まれつきであって、感性もまた、後天的に学習・訓練によって獲得すべきものなのだ。
なぜなら、理由は明らかである。
論理力も感性も、日本語の運用能力の問題であり、そして、私たちは言葉を後天的に習得しているからである。
あなたも日本語が喋れるならば、学習・訓練によって必ず「論理力」を身につけ、鋭い「感性」を武器とすることができるはずである。

■文章を「速く、正確に」読み取る方法

論理的に正しいとは、それがイコールで結ばれているということである。
数学でも、
 3X×4=24
 3X=6
 X=2
が正しいのは、すべてがイコールで結ばれているからであって、どこか1ヵ所でもイコールが成り立たないとき、それは論理的に間違っているのである。
物理でも、化学でも、事情は同じだ。
すべてのものとものとが引っ張り合っているなら、月と地球も引っ張り合っているし、リンゴと地面も引っ張り合っている。
だから、リンゴは木から落ちるのである。
ここでも、すべて、「イコールの関係」が成り立っている。
文章においても、まったく同じことがいえる。
英語でも、現代文でも、古文でも、筆者が筋道を立てて説明する限り、必然的にイコールの関係で結ばれているはずなのに、私たちは文章を読む際に、そのことをまったく意識しないでいる。
現在、速読法といわれるものがもてはやされているが、その大半は、要は<とばし読み>ではないか。
だが、それではせっかくの文章がもったいないし、少なくとも入試においてはまったく役に立たない。
論理的な文章である限り、論理を追っていけば、<とばし読み>などしなくても、ずっと速く、しかも正確に読めるのである。

■「覚えるためのノート」のつくり方

人間は自分の手で書いてみて、初めて物事が理解でき、頭の中で整理されることがある。
歴史はあくまで教科書をバイブルにすべきだが、ただ漠然と読むだけでは、結局いつも同じものしか目に入らず、記憶からこぼれ落ちてしまうものが出てくるのだ。
なぜ、書くことによって整理できるのか?
「対象化」という評論用語がある。
物事を、距離を置いてとらえることをいう。
たとえば、あなたはいま自分の顔が見えるだろうか?
見ようとする自分を、「主体」という。
そして、主体と「客体(見られるもの)」との間に距離がないとき、物事は客観的にはつかめない。
自分の顔を見ようとするなら、鏡を見るべきである。
鏡の中の自分の顔は、距離を置いたものである。
これを「対象化」といい、その結果、初めて私たちは自分の顔を客観的に判断できるのだ。
そして、ノートというのは、自分の理解を対象化する武器なのだ。
だから、自分の考えを整理し、それを改めて距離を置いて眺めることができ、記憶が可能になるのである。
よく、ノートに書くのは時間の無駄だと思いこんでいる人がいるが、理解し、整理することは、記憶するのにもっとも有効な方法だし、書くことによって実は記憶しているのである。

■「視点」「価値観」を、自由自在に変えるテクニック

「弁証法」というと、なにか非常に難しいイメージを人に与えてしまう。
さまざまな弁証法哲学があり、そういったイメージが頭にあるのだろうが、弁証法という考え方自体は難しいものではない。
たとえば、対立命題があるとする。
西洋と東洋、右派と左派、男と女、何でもいい。
これらはそれぞれ一長一短である。
そのどちらかを選ぶのが二者択一、両者を併せるのが折衷。
だが、正反対のものを併せたところで、プラス・マイナス・ゼロ。
無難だが、両者の特色も失われがちである。
それぞれが欠点を補い合い、長所を生かし合うことはできないのか。
この発想がすでに弁証法なのである。
それには、両者を高い地点に押し上げることが必要である。
そこで、弁証法のことをアウフヘーベン(止揚)と呼ぶこともある。

■弁証法=対立命題を高い地点に押し上げて、統一を図ること

たとえば、お互いに意見が対立し、どちらも譲らなかったとする。
それぞれが自分の視点、価値観でものをとらえている限り、どちらも自分が正しく、相手に非があるのである。
視点を変えない限り、対立が解消されることはない。
そんなときは、いったん自分の視点や価値観を捨て、相手の視点で同じテーマを考えてみる。
レトリック感覚を使うのである。
すると、いままで見えなかったことが見えてきて、自分の考えだけが唯一の真実だとは思えなくなる。
だが、やはり自分の視点に立ちかえると、自分の判断が誤りだとは思えない。
そんなとき、思い切って一歩踏み込んでみる。
自分の考えは譲れない。
相手の立場に立って考えれば、それも理解できる。
ならば、両者をより高い地点で合一できないか。
こういった発想が弁証法なのだ。
会議の席でも、しばしば意見が対立することがあるだろう。
そんなときに、弁証法を思い出してほしい。
あるいは、夫婦げんかをしたときでも、いったんは相手の立場でとらえ直し、自分の考えと高い地点で合一する。
けんかになるのは、互いに自分の立場や価値観に固執するからである。
そういった意味では、頑固になるのはよくない。
頭はもっと柔軟に、絶えず自由に視点を変えられるように、普段から鍛えておくことだ。
成功する人は、日常においても柔軟な思考ができる人だ。
そうなるためには論理を絶えず使ってみることである。

■真の独創は、模倣から生まれてくる。

人の一生は短い。
学問の世界では、一人の人間が発見できることなど知られている。
学問の世界の話をしよう。
たとえば、Aという人が大変なことを考えつき、それを論文という形で書き残したとする。
次に、Bという人が同じことを一から考えたら、Aが辿り着いたところまでいくので精一杯ではないか。
そうなれば、学問に進歩などあり得ない。
BはAの考えたことを理解し、その過程において、Aの正しさを検証しているのだ。
そして、Aの考えたことを理解したとき、Bは次の一歩先を考えつくのである。
この新たな一歩は、学問の進歩に寄与する。
だから、真の独創たりうるのだ。
次に、CはBの考えたことを理解する。
その過程で、AとBの考えを検証しているのだ。
その結果、次の一歩を考えつく。
こうして、物事は少しずつ進歩する。
そして、Aの考えたことも、Bの考えたことも、何度も何度も確かめられ、やがて定説となっていく。
だから、真の独創は、先人の考えの模倣から始まるのである。

2012-12-03 11:45:38

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