この本の良さは、全体に渡って通っている個人投資家へのメッセージだと思います。その「筋」は本の最後の方に示されているのですが、投資目的はお金を増やすことではないはずだと言っています。
そしてこんなことを言っています。
あなたの資産は、あなたが作り上げた価値の積み重ねである。確かにお金は便利だしないと困る、でもあり過ぎても問題。人生における幸せ、それが深い精神的充足感だとすれば、お金を使ってそれを高める方法は社会貢献ではないだろうか。ただ「慈善のためにお金を寄付する」というのはまったく本質をとらえていない。
私は改めてお金は魔物だと思いました。資産や収入は他人と比較しやすいがために、それですべてを判断してしまうというバイアスが強く働きすぎ、人の価値をすべて表しているわけではないのに、羨んだり、妬んだり、蔑んだりすることになってしまいまうからです。
そして、なるほど、どんなに投資スキルや知識があっても正しい判断ができないのは、魔物に憑りつかれているからだということを最後に知りました。
資産運用の主要な目的は、収益率をいかに管理するかではなく、マーケットリスクをいかに管理するかである。
株式投資の収益率の構成要素は次の通りだが、無リスク資産を除きリスクが付随する。
1.無リスク資産
2.市場全体(株式市場全体のリスク)
3.市場全体と異なった動きをする株式グループやセグメント(市場セグメント・リスク)
4.市場全体と異なった動きをする特定株式(個別株式リスク)
市場に勝つために、アクティブな運用機関は次の4つの能力のいずれかか、すべてを備えている。
1.市場タイミングの選択(ただし、市場タイミングに賭けてはダメ)
2.個別銘柄または特定グループの選択
3.ポートフォリオの構成ないし戦略の変更
4.洞察力に富んだ長期的な投資コンセプトもしくは投資哲学
資産運用を専門的に行っている機関投資家でさえ、インデックスより数パーセント上を行けば良い結果だという。いかに勝つかではなく、いかに負けないかを考えるべきだというリスクマネジメントだ。
2011-02-09 18:22:53Wow! ノートはまだありません
Hiroshi Osanai