私はホルモンを食べたことがない。その私がなぜにこの本を読むことになったかと言えば、答えは単純だ。知らない肉の部位についての本を自分で買うはずもなく、友人が貸してくれたからだ。
焼肉も1年に1度くらいしか行かないのだが、作者の文章力が素晴らしいせいか、見たこともない部位が頭の中で踊っている(気がする)。「ジュエル」と称されるほどの輝きを持つホルモンやミノが、私の目の前でキラキラと輝いている(気がする)。この本を丸暗記してしまえば、どの肉をどの程度焼けばいいのか?ということについては専門家並みの知識を手に入れていると言っても過言ではない(気がする)。
それに、この本はただのグルメ本ではない。作者の周囲にいる人たちとの絶妙な距離感もちらほらと見受けられ、自分の周囲と照らし合わせて、ふと物思いにふけってしまう。
とにかく、この本を読むと、ひとり焼肉したくなったということだけは白状しておく。
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Hiroko Kashimoto