顧客中心主義のマーケティング手法を物語仕立てで書かれたシリーズ3作目。今回は破壊的イノベーションとその打開策をわかりやすく、現代のビジネス書、「イノベーションのジレンマ」、「イノベーションの解」、「フリー」などのエッセンスを取り入れ、主人公の宮前久美の奮闘ぶりも楽しめた。書かれているとおり、テクノロジーの進化によって、ハードウェアもソフトウェアも急速にコモディティー化している。過去の成功に浸ってコモディティー商品を扱っていれば衰退することは昨今のニュースによって明らか。しかし、過去の成功を全て振り払ってリスクをとって一から挑戦することはやはり難しい。さらに本書では既存のサービスをフリー、すなわちタダで提供することに踏み切り、ビックデータを扱う新システムの開発と事業のシフトに成功する。でも、最後はやっぱりリーダーの実行力なんだと破天荒な主人公の行動と成功に納得する。
2013-09-23 03:55:35Wow! ノートはまだありません
Tadashi Kai