第一次世界大戦開戦という史実を,現在の機械工学と生物工学をさらに進歩させた仮想世界に展開させる仮想歴史小説。ヨーロッパでは,遺伝子操作によって作り出された人造獣を操る英国などのターウィニスト(ダーウィンの孫娘も登場!)と蒸気機関やディーゼル駆動の機械文明を発達させたドイツを中心とするクランカーが対立しており,それに巻き込まれる主人公二人。オーストリア大公夫妻の息子アレックと英国海軍航空隊に志願した少女デリン。いやぁ,面白かったです。第二巻「ベヒモス」が6月刊だそうだが,大変待ち遠しい。
ちなみにタイトルのリヴァイアサンは巨大水素呼吸獣でクジラ他の生物をもとに遺伝子組み換えで作られたもの。ドイツのツェッペリン号にに対抗すべく作られた飛行獣です。小山あるいは小島のようなクジラが空を駆ける様子というのは宮崎駿の描く世界観にも通じるものがあると思います。
Wow! ノートはまだありません
Nobuyuki Matsumura