トム・クランシーのジャック・ライアンシリーズ第2弾。時系列的には第1弾の「レッド・オクトーバーを追え」よりも前で、なぜジャックがCIAに入ることになったのかが描かれる。
本作品はハリソン・フォード主演で映画化もされているが、ほとんど記憶に残っていなかったので大変楽しく読むことが出来た。
物語は冒頭、余暇と仕事を兼ねてイギリスに来ていたライアン一家がテロ事件に遭遇し、ジャックが命がけで犯人たちを撃退するところからはじまる。ジャックが救ったのは英国皇太子一家であり、それが縁で英国王室とのつながりが出来、貴族の称号まで授けられることになったが、一方この事件で交代し一家を襲ったテログループからは命を狙われることになる。
第1作である「レッド・オクトーバーを追え」がいわゆるハイテクスリラーだとしたら、本作はむしろヒューマンサスペンスとでもいうタッチで描かれる。登場人物の心の動きが丹念に描写され、登場人物と一緒にハラハラドキドキ、憤りまで感じてしまう。
下巻ではいよいよ、これらの事件の決着がつけられることになる。
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Atsushi Egi