2013.11.21.読了
久々に読んだ「ガリレオシリーズ」でした。\
逆転の発想からくる犯人の動機とそれを見破る物理学者の湯川のトリックを見破った推理がとても以外で、推理小説を読んだ達成感があった。
安定感
2012-06-05 10:47:05東野圭吾による「ガリレオ」シリーズ最新長編。
いまだに「容疑者xの献身」の時の傷からうまく立ち直れない湯川と、その友人にして腐れ縁の刑事・草薙、テレビシリーズからの抜擢となる内海薫を主軸に物語が展開する。
IT企業の社長と有名なパッチワーク作家という夫婦の間に生じた亀裂。やがて夫である社長が遺体で発見される。死因は亜ヒ酸による中毒死。コーヒーカップやコーヒーのフィルターなどからは亜ヒ酸が検出されるものの、その混入経路が不明で、誰が犯人なのか特定が出来ない。一方、読者には冒頭で、妻が殺意を持っていることが示され、謎は「どのようにして亜ヒ酸を混入させて殺害し、どのように証拠隠滅を図ったのか」という点に集約される。
東野圭吾のすごいところは、様々な仮説を立ててそれを壊すだけでなく、その突拍子もないトリックを考え出したあげく、登場人物が如何にしてそれを成し遂げたのかまできちんと筋道を立てて説明できるように、ちょっとしたところにそのヒントをちりばめているところにある。それがストーリーになんの違和感も与えず、まるでなんでもないことのようにさらりと書かれているところに、読者はまんまとだまされてしまうのだ。
テレビシリーズからレギュラーとなった内海薫が聴いている音楽が、ドラマで湯川を演じている福山雅治というのもテレビから作品のファンになった読者へのサービスだろうか。こういった細かいところに遊び心があるのも東野圭吾らしい。
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Yuki Takeshita