and more.
文庫が出てすぐに買って早数ヶ月。以前、立ち読みであらすじは分っていたので、映画を見てから読むか、読んでから見るか悩んだけれども、待ちきれず読んでしまいました。
知ってはいたけど、菊田の扱いがあっさり過ぎてビックリ。予告みてると、そんな事ない気がするので、映画じゃどうなるのか楽しみだ♪
姫川玲子シリーズ第4弾にして映画「ストロベリーナイト」の原作。
ある暴力団関係者の殺人事件から、9年前の警視庁の失態が芋づる式に繋がっていく危険性を察知した幹部たちは、匿名でたれ込まれた殺人試験の容疑者を捜査しないことを命令する。しかし、その理不尽さに納得がいかない玲子は、単独で調査を開始する。
これまで様々な場面で、ときにぶつかり合い、ときに励まし合いながらも事件を解決に導いてきたチーム姫川。しかし、本作ではそのチーム姫川の面々のみならず、反目しあいながらもお互いを認め合っている日下警部補、手段を選ばない操作すらいとわないガンテツこと勝俣警部補すらもほとんど活躍の場を与えられていない。玲子が過去のキズを引きずりながらも恋に落ち、あろう事か警察組織を裏切る行為にすら走ってしまうあたりから少しずつチームの崩壊がはじまり、ひとつのカタルシスをもって物語は終局する。落としどころとしてはそうなのかもしれないと思いながらも、あまりにもやるせない。
しかし、砕け散って終わりではなく、再生への息吹を感じさせるラストであったことが、わずかな希望として残されている。今後、あの面々でパートナーとして協力し合い、ときには笑いあう、そんな日々が戻ってくるのか、誉田哲也という作家の活躍とともに気になるところである。
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Ai Maeda