元外務官僚による話題の1冊。日本の戦後史は、対米追従派と自主路線派の争いだったという。ただ、米国とのせめぎ合いや、米国による裏工作は基本的に歴史の表に出ない。ともすれば、「謀略論」と断じて終わりにしてしまう風潮さえあるが、外交の機微に触れてきた元外務官僚が書いた本だけに、説得力がある。
日本の戦後は、まだ終わっていない。しかも、その原因が米国にのみあるのではなく、自主路線派を封じ込めようとする対米追従派、つまり、日本人そのものにあるという視点が透けて見える。
再読が必要な一冊。
読んでると悲しくなってくる。戦争で戦い、死んでいった国民の皆さんが、まだこの世をさまよい歩いているような気がしてならない。未だ終わってない…
2012-07-28 04:35:16Wow! ノートはまだありません
Kohsaka Hiroshi